2012.02.22
Vol.03 ルカ流ナポリスタイルスーツのオーダー&スタイリング術
イタリアには、地域のサルトごとに独特のスタイルが今も脈々と生きづいています。
日本でメジャーなのは、ナポリ仕立て(ピザと同じ?!)ではないでしょうか。勿
論、フィレンツェ、ミラノ、ローマにも独特のスタイルを持つサルトは存在してい
ますが、日本でのオーダー会の回数、雑誌等の取り上げ方のみをみるとナポリに軍
配が上がります。それは、手作業で仕上げられたというディテールが、他地域の仕
立て服に比べて分かりやすくアピールされているからではないかと思います。雑誌
やウェブは、見た目の違い&ディテールのうんちくを伝えるのは得意ですが、着心
地や服を着た時の全体の雰囲気、袖を通した時の気分の高揚感等はなかなか伝えに
くいためこうした結果になっている様に思います?話が本題からそれてしまいまし
た。
今回のLuka Rubinacci(ルカ ルビナッチ)が提案してくれたスタイリングはスー
ツ。写真からも、これぞナポリ仕立てと言えるもので本家本元の風格が感じられま
す。ナポリのRubinacciは、今でこそこの名前になりましたが、その昔はロンドン
ハウスと呼ばれ、1930年の創業でナポリスタイルを作り出した老舗。イタリアの
王室サボイ家の御用達にもなっていました。この辺の話(ナポリ仕立てが生まれた
経緯と現在)は集英社から出されていた「ナポリ仕立て Sartoria Napoletana」に
詳しく書かれているので興味がある方はそちらを。
さてさて今回のスーツですが、随所にRubinacci仕立てらしさが見て取れます。全
体感は他のナポリのサルトのスーツと比べるとパンチがない様に見えます。これ見
よがしの雨振り袖にはなっていませんし、ラペルの幅やVゾーンのバランスもかな
りクラシック。超緩い段返えりは今時のトレンドからはかけ離れた感じがしますが、
ここが逆にルビナッチらしさ。バルカポケットやフロントダーツがスソまで入って
いるところはナポリ仕立てならではのディテールと言えます。ポイントはLuka Ru
binacci(ルカ ルビナッチ)は、王道スーツに彼なりの味付けをしている点。一般
的なスーツには無い、パッチポケットを付けているのです。こうする事で、前身頃
のフロントダーツの一部を隠す事ができるので超クラシックな感じ(アクの強さを)
を程よくスポーティーに見せています。またこうする事で、ジャケット単体でも着
る事が出来ます!
着こなしという点で言うと何といっても靴につきます。ラルフ ローレンのスタッフ
が良くジャケパンにイギリス製のルームシューズ(ドクロの刺繍入り)を合わせて
いますが、それに似た足元の変化球ですね。最近彼は何にでもこの靴を合わせてい
ます。その昔ニューヨークのデザイナーのアラン フラッサーがこれに似たルームシ
ューズを履いていたような気が...。最近Luka Rubinacci(ルカ ルビナッチ)の色
使いを見ているとアラン フラッサーのナポリ版か?と思うのは私だけでしょうか?
スーツやジャケットの裏地に一般的なキュプラの生地を使わず、シルク100%の柄
ものを持ってくるのがルカ流。シルクはキュプラに比べると耐久性の面で劣ります
が、柄や色の多彩さはそれを上回る魅力があります。
Rubinacci Club
http://www.marianorubinacci.net/club/

