ちょっと前にグラミー賞の発表がありましたが、欧米では、2月から3月に掛けて
様々なアワード&賞の発表があります。ブリティシュ版GQの3月号では「THE 20
12 BEST DRESSED MEN LIST」と題した特集が組まれていてヨーロッパで考える
スタイリッシュな男性が選ばれていました。はっきり言って、日本人からするとこ
の人誰?とつ込みたくなる人がほとんどで、いかに日本がアメリカ中心のエンター
テイメントに洗脳されているかが、はっきりする内容でした。確かに、ヨーロッパ
の俳優やミュージシャン、セレブについては日本のファッション誌ってあまり取り
上げていないかも。
その中で目が止まったのが「The ten best-dressed international men」というペ
ージ。早い話が、ここは世界のベストドレッサー部門なのですが、何とルカ・ルビ
ナッチが堂々の5位に入賞していました。前回このブログで取り上げた、親友のラ
ポ・エルカンは7位と言う結果。
ではこの部門の1位は誰かと言いますと俳優のマイケル・ファスベンダー。と言って
もすぐ顔が想い浮かぶ人は少ないかも?!日本で公開された映画で有名なのは、
「X-MEN ファースト・ジェネレーション」(2011年)のエリック役で出演してい
ました。今回のノミネートは、個人的な想像では彼が主演した2011年公開の映画
「SHAME-シェイム」の演技が、審査員の脳裏に鋭く刻み込まれていたからではな
いかと、映画を見てもいないのに勝手に妄想しています。ちなみに、彼はこの作品
でヴェネツィア国際映画祭の男優賞を受賞。日本では今年の3月に公開される事が
決まった様ですが、アメリカは17歳以下の観覧禁止映画に指定されていて、性依存
症の主人公の激しいセックス描写が話題になった...という超問題作です。このブリ
ティシュ版GQのアワードで、他に注目したいNo.1と言うと、ビジネスマン部門と
総合部門ですかね。ビジネス部門の1位は、ルイ・ヴィトンなどの親会社「モエヘ
ネシー・ルイ ヴィトン」の現会長の息子のアントワン・アルノー氏。
彼は、現在グループ会社の「ベルルッティ」のマネージング・ディレクターです。
総合部門は、イギリスのラッパー、タイニー・テンパー。「なんでこーなるの!?」
とつ込みを入れたい所ですが、これが今のヨーロッパのジャーナリスト&ファッシ
ョンデザイナーの気分なのでしょう。
さてさて、本題のルカ・ルビナッチのスタイリング解説に移ります。今回は、ジャケ
パンのビジネススタイルの王道をご披露いただきました。コートからジャケット、シ
ャツへと徐々に濃くなるブルー&グレーの色の組み合わせがとてもエレガントですね。
ここでルカならではのポイントが、ストール。ここにエスニックな柄の物を持ってく
る事で、ややもするとクラシックすぎる様に見えるネクタイや英国調の柄ジャケット
をモダンに見せています。はっきり言って、これがないと50歳以上のクラシコイタリ
アの重鎮の方々のスタイルとさほど変わりがない!! ルチアーノ・バルベラが良く
しているスタイリングに通じるものがあります。さてさて、キーアイテムのストール
ですが、よーく見ると柄以外にルカならではの技が隠されていました。そう、スソを
結んでいるのです。ちょっと可愛くありませんか? これをルカは、さりげなくコー
トの背中に向けてポーンと投げてまわしていました。確かに、ストールのスソを結ん
でおけば、簡単に後にまわせますよね。
ジャケットは、ツイード生地と思われるウィンドペンのチェンジポケット付きとい
うかなりブリティシュなもの。この辺は、2012の秋冬のトレンドの先取りというか、
Rubinacciのお得意科目が、今年のトレンドに被ったというべきか...。でも、スラン
トポケットでチェンジポケット付きは、あまりRubinacciでは見られなかったディテ
ールなので、ルカのアイデアではないでしょうか。
ネクタイは、かなりクラシック。ここは、いつも決まって渋いセレクション。イタリ
アで流行している柄や色とは一線を画しています。注意してノットを見るとダブルノ
ットでタイトに締め上げていますね。ディンプルもラフですし、小剣をちょっとだけ
ずらす所は、彼ならではの美学では。タイユアタイのフランコ・ミヌッチさんの様に
大胆に小剣をずらす事はしていません。しかし、こうした超定番的な服を見事に今風
でリアリティのあるスタイリングできる人はルカ・ルビナッチをおいて他には早々い
ません。こうした所が、今回のGQのアワードでの受賞につながっていると考えるの
は、私だけではないはずです。
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イタリアのファッション雑誌「L'UOMO VOGUE」の表紙に取り上げられたり、フ
ァッション特集のメインモデルに選ばれたりしているイタリアきってのファッショ
ニスタ、ファッションリーダーで世界的なセレブとして有名なのが、ラポ・エルカ
ン(正式名称Lapo Edovard Elkann)。彼の祖父は、イタリアを代表する車会社フ
ィアット社の元会長のジャンニ・アニェッリ(フィアットの創業家)。イタリアき
ってのサラブレッドで現在32歳。最近は、おじいちゃんがオーダーしたWジャケッ
トにデニムシャツをあわせるというエッジの効いたスタイリングをしたり、イタリ
ア インディペンデントというファッションブランドを立ち上げるなどしているため
最近日本のファッション誌でもかなり注目され初めている。とにかく超セレブな人
で、国民的な人気者です!!
今回は、実はこの超イケメンセレブのラポ・エルカンとルカ・ルビナッチが親友だ
ったと言うお話です。ルカ曰く、ミラノのお店でオーダーを良くしてくれていると
か。実際最近発売のイタリアの雑誌でフェラーリのF1マシーンと一緒に写っている
写真で彼が着ている真っ赤のWスーツは、ルビナッチで仕立てたものです。流石セ
レブ同士、やる事が違いますね!!
さてさて、前置きが長くなりましたね。本題の今回のコーディネイトですが、ポイ
ントはルカ・ルビナッチならではのコートの着こなしでしょうか。ジャケットの感
覚でコートを着こなしています。ホームスパンと思われる生地で仕立てたコートは
、どう見てもジャケットやスーツを下に着る事を考えていないフィット感。これを
パープルのカシミアセーター&ベージュのニットタイでまとめています。ここでこ
の色&素材のタイを選べるのは世界広しと言えどルカだけではないでしょうか?
(褒め過ぎ!?)ここが、シルクのレジメンではビジネス臭が強いし、ウールのニ
ットタイではツイードのコートとモコモコ感が重なり合ってVゾーンがコッテリし
過ぎ。それとここで見逃せないのが、ツイード→カシミア→シルク→コットンとい
う素材のハーモニー。この組み合わせは、トンカツ→キャベツの千切り→レモンと
いう感覚に近いかも?(わかるかなぁ〜わかんねぇだろうなぁ〜 By松鶴家千とせ)
最後に意外なアイテムを紹介。このリボンベルトはイタリアではかなり珍しいもの
で、かなりアメリカントラッドはいっています。きっとルカがニューヨークに行っ
てセレクトしたのでは?今までのルビナッチのクラシックな品揃えでは、考えられ
ないポップさがありますね。こうした、クラシコ イタリアのアイテムに世界中の無
印良品をプラスできる頭の柔らかさがあるのが、ルカ・ルビナッチとマリアーノ・
ルビナッチ(父)との大きな違いでありミラノのルビナッチの最大の武器になって
います。
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2012.01.25
Vol.03 ルカ流ナポリスタイルスーツのオーダー&スタイリング術
イタリアには、地域のサルトごとに独特のスタイルが今も脈々と生きづいています。
日本でメジャーなのは、ナポリ仕立て(ピザと同じ?!)ではないでしょうか。勿
論、フィレンツェ、ミラノ、ローマにも独特のスタイルを持つサルトは存在してい
ますが、日本でのオーダー会の回数、雑誌等の取り上げ方のみをみるとナポリに軍
配が上がります。それは、手作業で仕上げられたというディテールが、他地域の仕
立て服に比べて分かりやすくアピールされているからではないかと思います。雑誌
やウェブは、見た目の違い&ディテールのうんちくを伝えるのは得意ですが、着心
地や服を着た時の全体の雰囲気、袖を通した時の気分の高揚感等はなかなか伝えに
くいためこうした結果になっている様に思います?話が本題からそれてしまいまし
た。
今回のLuka Rubinacci(ルカ ルビナッチ)が提案してくれたスタイリングはスー
ツ。写真からも、これぞナポリ仕立てと言えるもので本家本元の風格が感じられま
す。ナポリのRubinacciは、今でこそこの名前になりましたが、その昔はロンドン
ハウスと呼ばれ、1930年の創業でナポリスタイルを作り出した老舗。イタリアの
王室サボイ家の御用達にもなっていました。この辺の話(ナポリ仕立てが生まれた
経緯と現在)は集英社から出されていた「ナポリ仕立て Sartoria Napoletana」に
詳しく書かれているので興味がある方はそちらを。
さてさて今回のスーツですが、随所にRubinacci仕立てらしさが見て取れます。全
体感は他のナポリのサルトのスーツと比べるとパンチがない様に見えます。これ見
よがしの雨振り袖にはなっていませんし、ラペルの幅やVゾーンのバランスもかな
りクラシック。超緩い段返えりは今時のトレンドからはかけ離れた感じがしますが、
ここが逆にルビナッチらしさ。バルカポケットやフロントダーツがスソまで入って
いるところはナポリ仕立てならではのディテールと言えます。ポイントはLuka Ru
binacci(ルカ ルビナッチ)は、王道スーツに彼なりの味付けをしている点。一般
的なスーツには無い、パッチポケットを付けているのです。こうする事で、前身頃
のフロントダーツの一部を隠す事ができるので超クラシックな感じ(アクの強さを)
を程よくスポーティーに見せています。またこうする事で、ジャケット単体でも着
る事が出来ます!
着こなしという点で言うと何といっても靴につきます。ラルフ ローレンのスタッフ
が良くジャケパンにイギリス製のルームシューズ(ドクロの刺繍入り)を合わせて
いますが、それに似た足元の変化球ですね。最近彼は何にでもこの靴を合わせてい
ます。その昔ニューヨークのデザイナーのアラン フラッサーがこれに似たルームシ
ューズを履いていたような気が...。最近Luka Rubinacci(ルカ ルビナッチ)の色
使いを見ているとアラン フラッサーのナポリ版か?と思うのは私だけでしょうか?
スーツやジャケットの裏地に一般的なキュプラの生地を使わず、シルク100%の柄
ものを持ってくるのがルカ流。シルクはキュプラに比べると耐久性の面で劣ります
が、柄や色の多彩さはそれを上回る魅力があります。
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2011.12.27
Vol.02 ベーシックなデザインからにじみ出るほのかな香り「ラグジュアリー」の正体
Luka Rubinacci(ルカ ルビナッチ)のスタイリングに使われる服は、LeonやUO
MOと言ったメンズファッション誌に出るようなトレンディな極細のパンツや、着
丈の短いニットジャケットなどは全く真逆で、シンプルで普遍的なデザインのも
のがほとんどだ。それを彼がコーディネイトするとなぜか新鮮でスポーティなイメ
ージに仕上がってしまう。その上、深い森林の中にある湧き水の様な、繊細でわず
かだけれど絶え間なく溢れ出る豊潤なスタイル「ラグジュアリー」を漂わせている。
そんなルカ ルビナッチのコーディネートの根底にあるものは、最高級の素材を使っ
ているものを身にまとうというコトのよう。ローゲージのケーブル編みのフード付
きセーターは、極上のカシミアで編まれたもので独特のぬめり感がある。コーデュ
ロイのパンツは、打ち込みがしっかりしつつも表面はソフトなタッチと艶感を出し
ている。こうしたセレクトがベースにありつつ、クラシックなスタイリングに見え
ないのが、ルカ ルビナッチの凄さ。
ポイントは3つ。1つはコーデュロイパンツの色。この紫色が全体のコーディネー
トの軸になっている。これがブルーデニムでは、このようなインパクトはなかった
はず。勿論、日本でこの紫コーデュロイPTを履きこなせる自信のある方は、少ない
と思うので、個人的には鮮やかなブルーのコーデュロイ(昔リーバイスであったよ
うな)という手もあるかも...。
もう1つは、右手のブレスレット(ミサンガ)。これがあると無いとでは大違い。
ここが料理でいう隠し味的なポイントになっています。
最後は!?さてどこでしょう。答えは、最後の写真でクローズアップ!!
大きく編まれたケーブル編みは、クラシックな編み物のモチーフ。ただ今までは、
もっと細く編まれているものが多かった。このボリューミーな感じで縦のラインが
作られる事で、ニットがパンツの色に負けない存在感をアピールしている。ここが
ハイゲージの無地のカシミアニットでは、こうはいかないはず。
ルカ ルビナッチのコーディネートのポイントの最後の1つは、このシルクの大判ス
カーフ。正方形を半分に折って三角形にし、少しひねって出ている角(一番大きな
角)を隠します。このスカーフは、セーターの色と微妙に色合わせが。ここをカシ
ミアのふんわりマフラーにしない所がルカ流。ここがカシミアだと上半身がモコモ
コになってスマートじゃない!
巻き方もルカならでは。普通に後から前に垂らしてその先を首の後に回しています。
よーく見るとドクロのプリントが。ルビナッチのオリジナルプリントで、骸骨がボ
ウタイしているユニークな柄。この辺の塩梅が絶妙。
スカーフはきれいに畳まずフワッと巻くのがコツ。最後は締め付けず、前の巻合わせ
の部分にボリュームを出しています。最近流行りのスヌードぽい感じがスカーフで完
成。このテクニックは、新しい!!
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2011.12.26
Vol.01 英国柄をモダンに着こなすテクニック公開
今年の冬から来年の夏にかけてのメンズ ファッション界のトレンドは、ブリティッ
シュテイスト一色!! グッチのようなモードブランドも2012の春夏で英国柄
のジャケットやダークトーンのチェックのコートなどを発表していました。
今回のLuka Rubinacci(ルカ ルビナッチ)のスタイルは、そんな気分をいち早く
取り入れたもの。ややもするとクラシックになりがちな英国柄のジャケットをイタ
リア的(ルカ流)に解釈してモダンな感じにスタイリングしています。
ポイントは、ジャケットの茶を拾ってパンツ(コーデュロイ)とニットタイ、チー
フの色を合わせている所でしょうか。ここまでは、柄ジャケットの着こなしの基本
技。ルカならではなのが、きれいなグリーンのカーディガンを挿し色で使ったとこ
ろ。これがあるとないとでは雲泥の差、スパイスが効いているって感じです。
それとジャケットのスエード エルボーパッチ。これは、今イタリアで大流行中。
2011年の1月のpittiではコートからシャツにまでエルボー パッチが付けられていて、
「エルボーパッチ祭り」的な盛り上がりでした。
それと何と言っても素材の合わせ方の上手い事。ツイード、カシミア、コーデュロイ
...をラグジュアリーでスポーティーな雰囲気にミックスしていますよね!
見れば見る程ルカ ルビナッチならではのテクか満載されているこのコーディネイト。
あなたは、どのくらいテクを見つけられますか?
ルカ ルビナッチのよく使うポケットチーフの挿し方がこれ。パフドで入れてチーフ
の角を1つだけさりげなく出すスタイル。チーフはイタリアの町並みがプリントさ
れたもの。
コートの生地はヘリンボーン織りでそこに細かな色のネップが入ったビンテージ生地。
こうした、超レアな生地のストックがあるのがルビナッチの魅力。
ルカ ルビナッチは、ミラノのショップと自宅の行き来にハーレーダビッドソンを使
っているので、こうしたデザインが日常の生活の中でちゃんと生かされている。ハ
ーレーダビッドソンにこうしたクラシックなコートで乗るっていう発想は、彼なら
では!!
今日本ではショート丈のコートが主流ですが、あくまでイタリアと日本のファッシ
ョン業界の中だけの狭いトレンド。ワールド スタンダードは、彼の様にヒザ上が基
本。寒いヨーロッパではこのくらいのサイズがないとコートとしての役目を果たし
ません。コートの衿を立ては、基本テクですね。
ナポリの老舗「Rubinacci(ルビナッチ)」は、ナポリ仕立てを生み出し、そのスタ
イルを伝道するセレクトショップ&テーラー。現在ロンドンとミラノにもショップが
あり、ミラノは写真のルカ ルビナッチがマネージャー。このBLOGは、彼のパーソナ
ル スタイルを月4回アップを予定。話題のBLOG「The Sartorialist」の常連になっ
ているLukaRubinacci(ルカ ルビナッチ)の世界を楽しめる世界発のRubinacci公認
のPHOTO SNAP BLOGです。
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