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column


いやはや、寒い日が続いているとは思いますが皆さまはどんなオーヴァーコートを日々纏われているでありましょうか?
ここSRCではアンオフィシャルで20世紀傑作コート10選を気づいたら選出しだし、過去333回で9着の紹介をして参りました。
はじめは "私がもし20世紀の傑作コートを10着選ぶなら、このコートであればそんな10選に入るでしょうねぇ〜" 、という、何の気なしに発した、ぼやきにも似た一言が事の発端だったのですよね。
だったら、10着を本気で考えてみようかなぁっと思い立ち、気づけば今回で334回目に突入して参りました。

お世話になっております、をさないです。


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<11月にあったクラシックカーレースの時にたまたまロンドンにおりました。こんなの反則的なかわいさですよね。>

さてそれでは、過去回に登場したコートにはどんなものがありましたかね。簡単に振り返ってみましょう。


・バーバリーのラグランシングルマック

・アクアスキュータムのトレンチコート

・ハンツマンのブリティッシュウォーム

・バブアーのソルウェイジッパー

・ベルスタッフのストームコート

・ロイヤルネイヴィーのダッフルコート

・マッキントッシュのゴム引きレインコート

・Savile Row 謹製のチェスターフィールドコート

・RAFのベンタイルコールドウェザーパーカ

こう見てみますと色々あったわけですね〜
細かい一つ一つのストーリーは過去回を参照ください。

大ざっぱな選定理由をもう一度 "現在"の私がおさらいいたしましょう。
(今見直してみても、僭越ながら見事な選出だったと思います笑。)
ちなみに、20世紀とは言いましても、しっかりとした細かいルールに基づいて選んでいるわけではありませんから、その辺はご了承ください。生まれが19世紀であったにしろ、20世紀という一つの時代を代表するであろう服達だと思っております。

まず、バーバリーというブランドから一着は絶対に選ばずにはいられませんでした。
トーマス・バーバリーさん自らがデザインしたといわれるラグランスリーブのシングルマックは秀逸だとおもいます。
今はバーバリー人気もどんどん高まり、ヴィンテージ市場でも高騰を見せているようですね。サンヨーさんのライセンスが無くなった事実もいくらか影響はあるのでしょうか?
私個人の意見と言うよりも、もはやマーケットも込みの総意と言ってもいいのではないでしょうか。
当時のヴィンテージマックが良い物だと市場の反応を鑑みてもなっとくの選出だったと思います。

アクアスキュータムのWW2、ETOトレンチコート、自画自賛ですが皆さんも痺れたのではないですか?正直あの写真だけでも価値があると思いますよ。
ミリタリーのコレクターに言わせれば、ブリティッシュカンパニーが卸したアメリカ軍のETO関連アイテム自体が非常にレアで手に入らないようですから、特にアクアスキュータム製のトレンチコートともなると、今後写真ですらお目にかからないと思います。私が貸し出さない限り、博物館でも拝めないと思います。はい。

ブリティッシュウォームも本当に格好いいオーヴァーコートだと思います。チャーチルのヤルタ会談の写真がまた一つこのコートに箔をつけていますよね。
基本ヴィンテージモノは生地がガチですから、こういったオーヴァーコートはできる限りパッキパキの量販モノではなく、ハンドテーラードのものをおすすめします。(難しいのは重々承知ですが、それゆえ頑張り概もあるモノでしょう)
ご紹介したモノはミリタリーものではあまり見ることがないWW2期のハンツマンのビスポーク、別格のクオリティ且つ正真正銘のエキストラ・レアなブリティッシュウォームでした。

そしてこれだけ高機能の商品であふれている今日に至って、未だ売れているBarbourのワックスドコットンシリーズ。これはもうある種の奇跡だと思っていますよ、私は。
是が非でも一着選びたいところです。しかし数ある種類で何を選べばいいのかって話でしたよね。
どうしてもバブアートラディショナルレングスであるスリークオーター丈で選びたい、するとどうしてもぶち当たるゲームフェアとソルウェイの二枚の壁。ミディアムウエイトでシンプルなゲームフェアか、ヘビーウエイトでソリッドなソルウェイか。
私はもしヴィンテージのソルウェイが状態良し、ベルト付き、そしてまさかのフード付きであれば、それこそ人が奇跡と呼ぶのではないかと今でも思うのですよね。
いわば、奇跡的なブランドBarbourと奇跡的な出会いのダブルの奇跡が生んだソルウェイジッパーを誰が無視できましょうか?
それこそ、1クラウンよりも古いタグの希少モデルとか他にもレア個体は多々あるのでしょうけども、やっぱり見つけたい自分だけのソルウェイ・ジッパー、ということでの選出でした。

ベルスタッフのストームコートはもうただの伝説です。
本物のモーターサイクルブランドですからね。かの有名なWW2 ディスパッチライダース モーターサイクルコートをも作っていた正真正銘のモーターサイクルコートのメーカーが50Sのライダー達の為にアレンジしたモノがこのストームコートでした。
男性は単純にモータースポーツが好きなのですよね。そのモータースポーツの発展は20世紀に絶対に無視してはならないことの一つのはずです。
正直もうこんな大げさなコート着てまでバイクに乗りませんよ。しかし現在に至ってもデザイナー達にサンプリングされ、そして未だにインスピレーションを与えてくれるこのコート。消えることのない男のロマンが内包されているのでしょうね。

そして今でも定期的に流行が回ってくるオーヴァーコートと言えばダッフルコートですよね。仕掛ける側も若干のマイナーチェンジや押しブランドを変えてみたりしていますが、結局はどれも同じダッフルコートです。
そもそもロイヤルネイヴィーへのサプライヤーだったグロヴァーオール(旧M&H Morris)が一般マーケットへの販売を成功させてからいったい何年たつのですか?まぁ、ざっと考えて70年くらいですよね、ホント。
ブランドも小売りも試行錯誤いたしますが 、結局おなじみのダッフルコートをまだ売ってますよ。
そういったいろんな意味でとんでもないコートです。もう権利関係無視で"モンティ"が乱用されるものだから、当のモンティさんの亡霊に取り憑かれているのかもしれませんね。
ロイヤルネイヴィーのダッフルコートって、そういった意味でもライカのM3のような存在に私は感じます。
消えない価値、そして一生振り回されるんですよ、売り手も買い手も。

比較的最近やったマッキントッシュのゴム引きコート。これもBarbour同様に奇跡的な洋服ですよね。ある種ワックスコットン以上に存在意義が問われてもしようがないモノなのですが、未だに売れている事実。もう完全に謎です。ファッション業界7不思議の一つです。
なぜかまだ売れるゴム引きコートの謎です。
adidasなんてクッション性+デザインを鑑みて3Dプリンターでソール作っちゃってる今日に、コットンにゴム引いて、理由が雨に濡れても大丈夫っていうのだからとんでもないですよ。もう気が触れているとしか言いようがない。もちろん良い意味でですよ。何度も言いますが、そしてそれがまだ売れているのですから、こんなキチガイ服を選ばない方が頭やられているのじゃないかと思いますよ。

いや、もうチェスターフィールドコートに至っては本当にみなさんも一度真剣に考えた方が良いですよ。
19世紀もそこそこに生まれた服が未だにベストセラーですよ。
"おい、どうしたんだ人類!" (いま私の頭ではこのフレーズはなぜか織田裕二さんで再生されましたが、皆さんはどうでしたでしょうか?)
この選考に異論がある人はそういった意味でも人類かどうか疑われるレベルです。
もっとも完成されたガーメントの一つだと思います。
男のロマンとしてもSavile Rowでいつかビスポークしたい紳士の方はおられるのでは無いでしょうか。

そして私がどうしても無視したくなかったのが "パーカ"。これはコートか?と疑問を思う人もおられるかもしれませんが、基本はHooded Coat (フードがついたコート)をParkaと呼ぶれるようになった由縁もありますから、オーヴァーコートのくくりで私は間違いないと思います。
1950年以降、あらゆるファッションアイコンに愛され、サブカルチャーを盛り上げてきた名脇役であり、もちろん、今でも愛されているミリタリーパーカ。
私が選んだのはRAFの通称ベンタイルコールドウェザーパーカ。
ミリタリーパーカの名作中の名作。探していても見つからない人も多いかもしれませんよね。
これで英国軍の陸海空すべてがそろった感じになりました。

前にも言っておりますが、無論私が選んでおりますから、極端に偏っておりますよ、もちろん笑
そして異論も認めます。



PS、 ファッション業界7不思議とか言う、言葉を軽々しく使ってしまったので、また7つ挙げないといけないという使命感に襲われておりますOTZ.