NEWS【サルト神宮前 営業時間変更のお知らせ】営業時間を次の通りに変更いたしました。営業時間 11:00 ~ 20:00 / 定休日:無

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column

これが皆様まで届いているときにもう新年明けていますでしょうか?
一応念のため言っておきましょう。
明けましておめでとうございます。

干支が何であるのかもよく分かっておりませんし、たしか平成も最後の年になるのでしょうか?
日本にいれば、テレビからこの辺の情報が溢れんばかりに垂れ流されていることでしょうから、受動的に知り得る知識なのですが、イギリスにいますと、そんな些細な情報まで自分で検索しないと分からないのだから大変です。
日本へ帰国し何か役所に届ける書類なんかがある場合は本当に何度も"今年は平成何年ですか?"と事務員さんに聞いてしまうんですね。
まぁ、一度で覚えればいいのですが、覚える気が無いモノというのは本当に脳に定着しませんよね。
おかげさまで場所によって、私はタイムトラベラーなのか、と疑われているかもしれません。
百歩譲りまして、幼なじみに "お前タイムリープしてね?" と言われ、それをきっかけに自分の正直な気持ちに気づくのなら良いのですが、残念ながら、時は超えておりません。
お世話になっております、をさないです。

4,5年前でしょうか? それこそ私は30sのスーツでもって帰国した物ですから、それこそタイムトラベラーかと思われていたかも入れませんね。
まぁ、そう言われませんでしたから、ある程度コンポラな雰囲気も纏っていたのかもしれません。

今回はそんな感じで、30sのスーツをご紹介致しましょう。

サルト_1930年代_スーツ


サルト_1930年代_スーツ


サルト_1930年代_スーツ



もうこれ見よがしなThe30sですよね。

生地のテキスチャーもテキスタイルも30sの特徴的なものですね。
シングルのピークドラペルも30sには多く見られます。
コンパクトなショルダーもそうでしょう。細かくなると"ショルダーシーム"はここ100年で徐々に変わってきた歴史がありますから、マニアよりのプロはショルダーシームだけでも色色と話は尽きない物です。
基本ショルダーだけでなく、チェストラインより上の構造がものすごく構築的で、コンパクトです。着た感じも全然違います。着心地が良い、悪いではなくこういったジャケットは今の物とは別物といった感覚ですよね、比べようがないかもしれません。
別に嫌みとかそういうのではなく、シャツのようなジャケットやカーディガンのようなジャケットの方が圧倒的に着やすいのはあたりまえです。
"Matter of Taste" という奴です。自分の気分に合わせて装えばいいわけですからね。

同じイギリスの構築的なジャケットでも70年も80年も昔のジャケットと今のジャケットでは着心地は随分違います。
雰囲気も違います。そもそもカッティングが違うのですからね。動きやすいように、少しでも洗練されて見えるように、と改良されて今に至っておりますから。
それでも、昔の"この雰囲気"が好きだ、という好みももちろん出てくるんですよね。
しかしながら、すべて良いとこ取りというわけにはいかないのも理解していただけるでしょう。
やはり何かが犠牲になってしまう。それは着心地であったり、もしくは小さなエラーであったりします。それを理解し、昔っぽいスーツをオーダーするのか、それともそもそも状態の良いヴィンテージのスーツを手に入れるのか? その辺のチョイスもMatter OF Tasteと言った具合でしょうかね。

イタリア仕立ての軽いスーツを着たいときもあればシャープで構築的なイギリスのビスポークスーツを着たいときもある。ヴィンテージのスーツにヴィンテージのハットを合わせたい気分の時ももちろんある。それじゃなくても見つけにくいヴィンテージのスーツが自分の身体にあっているとなるとまず手に入れるまでに時間が掛かりすぎるでしょうから、それなら昔の雰囲気を纏ったスーツを作ってしまうのも手でしょう。
お金にゆとりがあるのなら全部逝ってしまいましょうか?
そんなあなた、きっと結婚できませんよ?彼女いますか?余計なお世話でしょうか。

私はそういう逝ってしまったあなたを誇りに思いますし、格好いいと思います。
私は、結婚もしていろいろと諦め、今では飛行機に乗る前にはトイレでスエット上下に着替える始末ですから。
逝ってしまった皆様を私は "逝人"と称えたいと思います。

"あなただけはそのままでいてほしい。"

私からは、このジブリ的なキャッチコピーを差し上げたいと思います。
そのまま、インスタグラムの自分のアイコンの下にコピペしてお使いください。


C.W.S はCo−operative Wholesale Societyの事です。
1863年からありますが2001年に名前がThe Co−oporative Groupにかわっております。いわゆるイギリスの"生協"です。

"Labour And Wait" は CWSのモットーとして使われております。
そもそも、このモットー入りのCWSのタグは見つからないと思いますよ。とりわけヴィンテージのCWSのプロダクトはちょこちょこと見受けられますが。

LabourAnd Waitというショップが2010年にショーディッチのRedchurchStreetにオープンしたのですが(今は東京にもあるみたいですね?本当に東京には何でもあります笑)、オーナーの方々がこのモットーからインスピーションを受けたかどうかは分かりません。

"Labour"(英)はラテン語で苦難、骨折り、苦しい仕事のLaborが由来。原義には<荷を負ってよろめくこと>というイメージがあり、古い意味では"土地を耕す"や、骨を折って何かを成し遂げる、という意味合いでも使われていたようです。
"Wait"はご存じの意味の他、給仕する、という意味があったり、(ウェイターから想像できますかね?)そのほか、今では使われない 〜に付きそう、や、〜を護衛する、という意味もあったりしたようです。
もちろん、我慢する、辛抱するという意味もあります。
(ジーニアス英和"大"辞典を参照していますから、安心ください。)

労働、忍耐、そして恩恵といったイメージでしょうか?
もちろん労働者階級の洋服ですね。

ロゴに描かれてあるのはスコップと一束の小麦、まさにLabour And Waitというイメージです。



サルト_1930年代_スーツ


サルト_1930年代_スーツ


サルト_1930年代_スーツ


当時のジャケットは既成品でも手仕事が多いですよね。ここら辺はもう皆様もお馴染みの仕様ですね。
おもしろいことに、産業革命(1760年〜1830年あたり)があり19世紀の後半、20世紀前半なんて当たり前のように機械全盛の時代なんですよね、実際。
今見ても昔のジャケットは手作業が多いわけですけど、今と同じように100年以上前から、<ミシンが良いか手縫いが良いか?>という話題はあったようなんです。実際、100年以上前のロンドンで書かれた文献があります。最後の方ではしっかり当時のサヴィルロウの職人さんにもインタビューをとって、ミシンと手縫いについてしっかりかかれた本なんです。機会があればお見せします。(毎回そんなこと言っていますが、本当に本についてもやらないといけないですよね汗)
100年以上も前から同じような話題で盛り上がっているんですから、人間なんてたいして変わっていませんよ。
結局、仕立ての良い服、フットボール、ビール、肉、女、でたいていの男は幸せなのです。(異論は認めます)
ここまで100年以上もかわっていないのですから、今後100年も変わらないでしょうね。
けど増えてはいますよね、ファッションに興味のない量産型男子。もちろんサッカーなんて見るはずもなく、アルコールはもちろん飲まない、タバコももちろん無し、ベジタリアンで健康的、朝食はスムージー、スタバでMacBookを開いて自撮りでインスタ、趣味はジョギング、夜はテンガ。

"告白してその女の子と友達関係が壊れるくらいなら、このテンガを壊れるほど使ってやりますよ" ってやかましい事言っちゃうタイプの男子ですね。
そんなもの壊れるほど愛しても1/3も伝わらないですよ。
純情な感情も空回りしますよ、ホント。

そんなシャムシェイド系男子も増えてはいるみたいですが、さすがにマジョリティにはならないと私は思います。なったら、お終いでしょう。
しかしいつの時代も、そういう男子は数パーセントはいたと思いますよ。100年前のイギリスにもいたんでしょうね、そういったI love Youさえ言えないでいるMy Heart系男子。

私は今の草食系男子の話をしているのでしょうか?それとも一昔前のヴィジュアル系のお話をしているのでしょう?
とりあえず、首裏のつくりは、前に紹介したスクールブレザーに似ていますよね。