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SARTO

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column

さてさて、今回から数回に分けてイングリッシュ・コスチュームなんか見ていくのはどうだろうか?などと思っております。
写真でサクサク行く気満々でございますから、皆様もそのスピード感に後れを取らないようにお気をつけください。

もうあまり見ませんが、"Gazette"といわれる、今で言ういわゆる新聞のようなものがありました。
いろいろなガゼットがあったのですが、もちろん今回はメンズファッションについて書かれてあったガゼット、TheWest End Gazetteからイラストの部分を抽出致しました。
ヴィクトリアン期のファッションマガジンのようなものだったと思います。
他にGazette of FashionCutting Room Companionというもっとテーラーよりなものがあったりもします。
"ガゼット"はフランス語ですが英語でもそのまま使われます。

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随分物憂げな表情ですよね。
前にも言及しましたが、靴が極端に小さく描かれているのが分かると思います。
イギリスでは足を大きく見せようとはしません、と言う話だったと思います。アリスが 日本で "なんで日本人はみんな大きな靴を履いているの?" と疑問に思っていたということでした。
不思議な違いですよね。

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こういったコスチュームがデザインソースになったりもするわけですが、いちおう言っておきましょう。
"コスチュームデザイン"と"ファッションデザイン"は全く別物であるという事です。
これは勘違いしてはいけません。
ファッションの学生がこれを読んでいるかどうかは疑わしいですが、もしも読んでいるのなら一応意識してみてください。
ファッションインダストリーで"コスチューム"という言葉を使う場合は少なからず "過去の時代の洋服"のことを指しています。
ファッションとは流行であり最先端で"今"の事ですから、ファッションデザイナーはコスチュームを作ってはいけません。ただただ昔の物がすこし目新しく写ったからと言ってコピペするのはファッションデザイナーのお仕事ではないのです。
それはそういう昔の物の復刻がお得意のブランドに任せと置けばいい。
別に復刻やヴィンテージの焼き増しがいけないというわけではありませんよ。
それはそれで価値がありますし、日本のそれは世界でも評価されているようですし、ビジネスになっています。
まぁ、新しい物が生まれないコピペだけが繊細の国と他国に揶揄されているだけでなく、自国の若人もそういった日本の風潮を憂いてきていると話に聞くことはありますが、どうでしょうか。
私の仕事も基本は伝統的な洋服を既存のシステムで作っているだけですから、偉そうなことを言うつもりはありません。
とりわけ、コスチュームのそれはファッションデザイナーのお仕事では無いと言うことだけは気をつけなくてはなりません。
ファッションやっている人はコスチュームを作ってはいけないんです。
アイディアを拝借してもそれを今に落とし込まなくては単なるコピーですから。
それが、別にアンティークなアウトフィットではなく、60s、70sのような洋服でも同じです。
あなたの作った服が、完全に70sではただのコスチュームですが、70sの雰囲気のある今の服であればあなたは立派なファッションデザイナーな訳です。
なんとなくでも学生さんのヒントになれば幸いです。

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百年ちょっと前は家着もこんな感じだったのですから大変ですよ。スモーキングにガウンですよ。
当時も引きこもりニートとかいたのでしょうか?
家でする事なんて本を読むくらいですよ?
例えば、上の左の紳士がお父さんで右の息子にむかって、"家から出てさっさと自立したらどうだ?" とか言っていたかもしれません。
しかし息子は "働いたら負けだと思っている。" とか言うんでしょうね、結局。
"お前はボーブランメルかっ!" なんてお父さんがつっこめば、ヴィクトリアン漫才の完成です。

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ここらへんはもう説明の必要はないでしょう。

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モーニングですね。上よりトラウザーズも少し明るいですね。敢えて明るいのですよ。白のベストですし、そういうお祝い事でもあるのでしょうか?
そんな雰囲気も伝わってきますね。

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上もそうですが、三つボタンのモーニングもダブルのモーニングも今では絶滅してしまいました。
モーニング自体も死滅状態といっても過言ではないでしょうが、皆様は着る機会ありますか?
今手元に3つボタンのアンティークモーニングが2着ありますが、お察しの状態です。着る事はおろか、サンプルとして参考することすらありません。

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随分堅く見えますね。
ゲイっぽく見えますが、顔は俄然超真面目ですから、ノンケでしょう。
文化圏によっては、路上で男同士が手を繋いで普通に歩いていたりしますから、そういった感じが昔のイギリスにもあったのかもしれません。
もしくは、メンズファッション誌はいくらこういった堅い感じの印象があってもゲイ要素は必要不可欠だったのでしょうか?
ゲイ文化の歴史までは詳しくないですから、私の知識の浅さが露呈してしまいました。

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右側は昔のチェスターコートですね。
フロックコートのような切り返しがラペルに入っています。
昔のコートはアウトブレストのウェルトポケットが結構きついアングルだったり極端にアームホールに近かったりしますね。この辺はアンティークあるあるです。
オーヴァーコートのポケットにフラップがついていない物は珍しいと思います。正直見た記憶がございません。これは鈴木宗男さん風のやつではなく、本気で記憶が無いパターンのやつです。鈴木宗男さん風に文章で書く場合は"記憶にございませんっ!!" となるとおもいます。

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ラウンジスーツですね。今のスーツの原型といった具合の物です。
こんなビリヤードおしゃれですよね。
もう玉なんて突く気一切無いですよね。
けどやっぱり、ゲイっぽく見えてしまうのは私だけでしょうか?
もしくは完全に私が毒されているからでしょうか?
棒と玉は完全にそういったアレゴリーにしかおもえませんし、左の男性の手の位置とか、もうそういった位置にありますし、右の男性もそこを見つめているようにしかおもえませんし・・・
ヴィントリア朝時代の腐女性はこれみて "オーマーイ、/// " とか言っていたのかもしれませんが、皆様はどう思いますでしょうか?

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右側の男性は老けて見えますが少年です。
完全に作画ミスで晒されてしまうような寸法感ですね。
この絵師が現在の日本のアニメーターであればネットに晒されているレベルです。
まぁ、そうでなくとも、このようにネットに晒されているのですが・・・