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SARTO

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column

前回ブレザーの話が出てきましたから、といいますか、ほとんどブレザー回のような感じになってしまいましたので、今回はちょっと古めかしいブレザーでも見ていきましょう。
お世話になっております、をさないです。

この前話した"ブレザー"はちょっと古めかしい定義のお話でした。
別に今ショップに並んでいるブレザーにケチをつけるとかそういう物でも何でもありません。
ジャケット単品の物を"ブレザー"と呼んで問題になることがあるのであれば、そういった人達の間で話を付けてくれれば幸いです。
ここでは肩肘張らずに参りましょう。

サルト_ブレザー

イギリスの古着屋さんやマーケットでもこういったヴィンテージのスクールブレザー、スポーツブレザー等、良く目にしますが、ジャケット同様作り込みから、状態、カッティングに至るまで色々な違いがあります。

このヴィンテージブレザーは若干変わった作りのものですから、おもしろいですよ。


サルト_ブレザー

さてさて、簡単にフロントとバックを見てもらいましたがどういった印象をお持ちでしょうか?

ブレザー、特にこういったストライプの物はフロントダーツが省かれる場合も良くあります。
今回の物もそう。前にも一度話したことが有ったと思います。
アームピットダーツは取られてあります。

センターバックシームもありません。
私も特別 "ブレザー"について詳しいかと言えばそうではありませんから、あまり断定は致しませんが、センターバックシームが省かれている物が主流だとは思いません。無いことはない。くらいでしょうか。やはりセンターバックシームくらいはあるのがほとんどだと思います。
手元に確認できる物があればチェックしてみてください。
そのシームが省かれているためにベントはありませんね。
これも私のバイアスがかかっていますが、<シングルのブレザーはセンターベント>といったイメージです。皆様はどうでしょうか?
スクールブレザーであればベント無し、ということも多分に考えられますが、スポーツブレザーだと基本ベントは入っているでしょう。
それではダブルのブレザーだとベントはどうでしょう?

今ではダブルのブレザーなんて当たり前のイメージもありますが、まず古いヴィンテージ物でダブルのスクールブレザーなんて目にすることはありません。
あってもネイヴィー関連のアイテムでしょう。(海軍の学校もありますね。)
100%無いとは言いませんが、まぁ、見つからないでしょう。60年前 70年前のもので探してみてください。
なので、"ダブルのスクールブレザーであればベントはどうだろうか?"と考える以前に"そういえばそんなもの見たことねぇな?" となってしまいます。
ダブルと言えばイギリスで言うとサイドベンツでしょうね。といいますか、シングルでもサイドが多いですから、結局サイドベンツです。
ベント無しでジャケットを作った記憶が、、、たぶん過去5年で一度くらいですかね?
現在の生活は椅子に座ることがほとんどですから、ベント無しにする理由が基本無いと思います。

古いヨットクラブのブレザーなら今手元にありますが、ダブルでサイドベンツですね。今度紹介致します。

まぁ、とりわけダブルのジャケットにセンターベントはデザイン的に相性は良く無いと思いますけど、特別欲しい人がいるのであれば反対はいたしません。



サルト_ブレザー

アンダーカラーは共地で作られています。下半分のスタンドの部分はミシンで上半分はハンドでハ刺しがされています。
ボディにはしっかり手で纏られています。


サルト_ブレザー


サルト_ブレザー

パッチポケットはバリッとミシンで仕上げられていますが、インサイドを見ればポケットバッグは綺麗に手で纏られていますね。

パッチポケットの作り方は非常に個人差が出ます。どれもぱっと見は同じようなポケットでも作り方は全然違ったりしますから意外とおもしろいところです。

このポケットの作り方もあまり見ない仕様です。


サルト_ブレザー 

ボタンホ−ルもハンドですね。


サルト_ブレザー

ラペル裏もハ刺しがしっかりされています。


サルト_ブレザー

キャンバスはこういったもの


サルト_ブレザー

アームホールの前肩の処理。
綺麗に手で縫われていますね。


サルト_ブレザー

と、ここまで綺麗なハンドソーイングが続いていたのですが、バックネック周辺とゴージラインはミシン。フルピスポークに慣れている職人であれば逆にこの仕様の方が難しいんじゃないかと思ってしまいますが、不思議な仕様です(笑)
トップカラーは一枚でしあげて、ハンドのプリックスティッチもバックネックに入っています。



サルト_ブレザー

カフ裏も綺麗です。


サルト_ブレザー

こういったブレザーはスケルトンラインが多いです。


このブレザーはビスポークのような仕立てですし、インブレストポケットが付いていないのでネームタグも確認できなければ、ブランドタグも無し、そのポケットの仕様からもデイティングができません。
アウトブレストポケットも無いですし、デイティングできる要素が限りなく少ない状態です。
生地の感じや着た感じのシルエット、肩から首回りのカッティング、フェイシングの取り方を見るとざっくりと見て、新しくても60年代前半、古くて40年代と言った感じでしょう。もっと、古いでしょうか・・・

ん〜

まぁ、こういった学校名やスポーツクラブ名を謳っていない物は比較的着やすいかもしれませんね。