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SARTO

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column

田舎町で育ちますと、有名人の名前などはとんでもないブランドです。
東京の大学になんていきますと、地元に帰ってきたらだいたいが "友達の○○がぁ、△△と知り合いでぇ〜"みたいな話になってしまいます。
友達が有名人とちょっと知り合いなだけで、地元に帰れば神の代弁者気取りです。
結局はだからなんだという不毛なだけの話なのですが、"やっぱ東京ってすげぇなぁ〜"と若人達は目をきらきらさせて話に耳を傾けるのです。

お世話になっております、をさないです。

それじゃ、ロンドンではどうなんだい!? って話も聞きたくなりますよね。
そこら辺に有名人歩いてるのかい?って。

いやはや、東京もすごいのかもしれませんが、やっぱりロンドンもすごいですよ。
世界を感じますよ。
正直イギリスのテレビタレントに遭遇しても全然ピンと来ないのですが、色々な話を聞きます。

私の友達の子が普通のパブで飲んでてナンパされたら中東の王族家系だったとか、(その後何年間かつきあってましたね。)あとはSky○eのCEOとつきあっていた子もいましたね(日本人の子でしたね)。

日本人の女の子はモテますから、さっさと世界に出た方が良いと思いますよ。こういったVIPが普通にいたりするのがロンドンだったりします。

あと多いのはやはり有名なバンドメンバーが知り合いだったり親戚だったりすることですね。
またはロニーウッドが普通にパブで飲んでた、とか小さいクラブでジャミロクワイと一緒に踊った、とかサラッとあったりするみたいです。
ビートルズのアップルで働いていた、とかもう本の中のお話みたいですよ。

アリスの場合もやはり有名なバンドメンバーが幼なじみだったり、親戚にいたりしますね。アリスには他にも親戚にサッカーの元イングランド代表の選手がいたりもしますね笑
パリスヒルトンやらアヴリルラヴィーンやらの名前がサラッと出てきたときには逆にこっちが困惑した物です。
学生の頃バイト感覚でロンドンコレクションを歩いていたらしいのですが、ジェマワードがどうのケイトモスがどうの普通に会話に出てくるのですから、初めはホントに住んでいる世界が違うのではないかと思ったほどです。

後はもちろん、サヴィルロウにいればカッターさん達は世界のVIPを相手に商売しているわけですから、とんでもないビッグな名前が普通に出てくる物なのですが、中でも一番びっくりしたのは、友達の若い職人の事でしょうかね〜。

彼女は大学のときから知っているので付き合いも長いのですが、一番初めはこんなサプライズがありました。

ロンドンはシルバーアクセサリーの有名なブランドが多いだのなんだと話をしていると、彼女は"私の友達がキース・リチャードにアクセサリー作ってるんだよね〜"と言っているのです。
シルバーファンでキースのブレスレットとリングを知らない人はいませんから、
私も初めは何を言っちゃってるんだと思ったのですが 、話を聞いているとコーツ&ハケットのデイビッド・コーツの事なのです。
年齢が違いすぎるのでびっくりしたのですが、さすがはイギリス、年の差は関係が無く友達は友達なのです。
その後デイビッドから私宛にメールが届き、直接キースリング(今ではウェブでオーダーが可能なようです。)をオーダーさせてもらいました。

その子が何者なのか?と疑問に思っていたら、どうやらお父さんがイギリスでは有名なアーティスト、絵描きさんだったのです。
ホックニーが普通に家に遊びに来るって行ってましたからね(笑)

それだけでもすごいんですが、もっとびっくりしてしまったのはその子に "私のおばさんの名前のバッグがある"って言われたときですね。(彼女は嘘つきで見栄っ張りな面倒くさい系女子では全然無く、別にブランド物が好きな子でももちろんなく、普通の女の子です。)

普通親戚のおばさんは普通のおばさんですよ。
せいぜいルイヴィトン持ってるおばさんですよ。シャネルは持っていません。シャネル持ってるおばさんは地元では有名なイケイケのおばさんですよ。
バーキンなんて持ってるおばさんは地主等、有力者の奥さんですよ。普通には親戚にいないタイプのおばさんです。
ですけど、親戚のおばさんがバーキン本人なんですから、もう私みたいな田舎者はびっくらこきますよ。ホント。バーキンのバッグですら生で見たことないのですから。
エルメスなんて空港の免税店以外で目にすることすらありません。

とまぁ、そんな感じでロンドンに住んでいればある程度の有名人の名前じゃ驚かないくらいに耐性は出来るわけです。
もちろん日本人の有名人の目撃情報も意外に多いですよ、サッカー選手の話も聞きますがもう今では"へ〜"くらいなものです。
慣れたものです。田舎者でもこんなにも芸能人の名前に耐性ができるものなのかと戸惑っているくらいです。

そんなとある日、アリスの家族と仲の良いご近所のピーターおじさんが "良いコートあるからあげるよ。" と私に言ってきたのでした。
私がヴィンテージウェアのコレクターだと知っていたので声をかけてくれたのでしょう。
私はあまり期待せずに話を聞いていたら、ピーターおじさんは "ジョー・ケイスリー・ヘイフォードっていうデザイナー知ってる?" と聞いてきました。
まさか、普通のおじさんから、そんな有名なファッションデザイナーの名前が出てくるとは思ってもいませんでした。
"20代のころロンドンで一緒に働いていて、その時に彼が僕の為に作ってくれたんだよ。"
え、そんな思い出深いコートもらって良いのだろうか?と思いましたが、"まぁ、今後着る事無いから、あげるよ" と非常に軽いオファーでした。
その軽さとは裏腹に何かとんでもない物をいただいたような気がしました。

オーヴァーコート_サルト

作り込みはビスポークと言うよりも、既成品に近い物です。
デザイナーらしい遊びが見受けられますね。

オーヴァーコート_サルト

ボタンが沢山付いています。

オーヴァーコート_サルト

ベントは超短め。

オーヴァーコート_サルト

オーヴァーコート_サルト

とまぁ、作り込みをとやかく言うつもりはありません。
ジョーが若い頃に友達の為に仕立てたコート。
それだけで良いじゃありませんか。
愛がこもっていれば別に他はどうだっていい。

サラッといただいてしまったのですが、それはまた別のお話。