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column

さてさて、続いておりますライカについてです。
テクノロジーの進化やデジタル化がめまぐるしい中で我々が作るようなハンドメイドの洋服、電気が必要ではない機械式の時計、そしてぬくもりが感じられるレザープロダクトなどクラシカルな物への需要や興味も増えているように思います。

時計やアラーム機能(昔は旅にも旅用のアラーム付きの置き時計を用意する必要がありました。随分昔すぎますかね?)もケータイに奪われ、ことカメラに至ってもケータイで十分綺麗な写真が撮れる時代です。その写真は結局アプリでシェアするわけですから、別個のカメラを使わない方がシームレスです。

いろんな物(きっとすべての物)には"抵抗"があったり"反動"があったりします。"便利"な物に囲まれるとどうしても"不便"なものに興味が出てくるのもまた自然の摂理なのかもわかりません。

クラシカルなカメラの代表格はライカで間違いないと思います。ヴィンテージ市場の大きさも他のカメラブランドとはちょっと比較ができない規模だとおもいます。特にビンテージライカの代表的市場は日本ですから、良いモノも見つけやすい。
始めない手はないぞ!っと言った所でしょうか?

もう始めた方もおられますかね?


さて、前回はアクセサリーのお話の途中でした。

とりあえずボディを買ったらそのボディ用のケースも欲しい。ケータイと同じです。安い買い物ではありませんから、エキストラケアーが必要になります。
これらもだいたい純正でそろいます。現行のデジタルMでしたら、別のブランドからもオシャレなものが沢山出ていると思いますから、そういった中から自分に合う物を探してみてください。ケータイと同じですね。

私はレンズを買った場合はまず、そのフィルター径をしらべフィルターとフードを買います。それらはセットみたいな物ですが、基本はばらばらで揃えることになると思います。お店にすべてそろっていたのなら、セット価格になるかもしれませんので同時に揃えた方が結局安くなるとは思います。

レンズによってアタッチできるフィルター、フードは違います。同じ名前のレンズでも世代が違うとフィルターが違う場合がありますから、購入の際にあなたのレンズの名前だけでなく年代やタイプをしっかり調べる必要があります。

こう聞くと、非常に難しく響いてしまいますが、慣れますし、そもそも購入の際にそういったディテールはすべてそろっているでしょうから、そんな心配しないでください。


ライカ沼の住人_サルト

フードもこんな感じで色々あります。物によってはそのフード自体レアで見つからなく、見つけてもとんでもない値段がする場合もありますから要注意です。そういったものはレンズ自体がレアレンズだったりしますから、購入の際は初めからフードセットの物が望ましいですね。

ライカ沼の住人_サルト
ライカ沼の住人_サルト

これは結構前にドイツで見つけた純正のバッグ。この色から察するにミリタリー仕様だったのかもしれません。
これの購入はまだ他に話があるのですが、長くなるので止めておきます。別にオチもないお話です。ただラッキーだったという話です。


ライカ沼の住人_サルト

最近M8を持ち出すときは135MMのエルマリートを持ち出す事が多いです。
このレンズはただ写真を撮っていておもしろいレンズです。
フラッシュをつけたらこんな見た目になります。暗いところでの撮影は要フラッシュですが、もちろん別途で揃えないと行けません。しかし、あまりライカユーザーはフラッシュを使わないのかもしれません。

レンズの話に戻りましょう。135MMエルマリートは一世代と二世代でたいして見た目は変わりませんが、使うフィルターが違いますから、購入の際は気をつけてください。
135MMは標準装備できるM型最大望遠レンズです。そのF2.8のエルマリートは一応大口径と言う範疇になります。
前に実際の撮影された写真を貼りましたが、絞り開放からすごくシャープです。
フルサイズの一眼で使うようなとんでもない望遠レンズに比べれば圧縮効果は薄いですが、狙った被写体のアイソレーション感は非常に強く出ます。(まぁ、ピントあわないですけど涙)

基本はカナダ製です。
ライカなのにカナダ製?と思う人もいるかもしれません。

ちょっとそのカナダが関係しているお話をつづけましょう。

実は私はレンズを買うときに一つ制約をつけています。
※別に念能力のためではありません。

沈胴ズミクロン、135MMエルマリートの2本だけでピンと来た人は少ないと思いますが、この二つの共通点は何だと思いますか?

沈ズミはドイツ製ですよ。



(小休止)


それはどちらもマンドラー・レンズなんです。

マンドラー・レンズとはなんぞや?とお思いの方の多いでしょう。

ウォルター・マンドラーさんというドイツの光学設計者です。レンズの設計者でして数々のすばらしいレンズ達を世に送り込んだ人なわけです。(詳しく知りたい方は是非調べてみてくださいね。)
このマンドラーさんがカナダにライカ社(当時はライツ社。Ernst Leitz Canada 通称ELCANエルカン。ちなみに、そのまま"ELCAN"という激レアレンズの数種類あります。もちろんカナダ企画です。)を作る時の中心メンバーでして、"レンズデザインの父"のような人なんです。

そんなこんなで、実はカナダ製のライカレンズには良いレンズがたくさんあるわけです。
ライカの良いレンズはこの世に腐るほどあるし、もうどれもこれもほしいんですけど、もちろんすべて買うわけにはいかない。だったら、私はマンドラー・レンズ以外は使わない!という制約を作ったわけです。(とはいいましても、これまた欲しいレンズばかしでして、それも大変です。)

※もちろん、すべてのカナダ製のレンズがマンドラーレンズではありません。調べたい人はチェックしてみてください。

有名所はF1のノクチルックスです。欲しいですよね。F1.2は不可能ですし、今でしたら正解はF0.95でしょうが、私の場合マンドラー設計のF1ノクチが欲しい、という塩梅です。
しかし、ノクチはただいま絶賛インフレ状態でして、完全に買う時期を見誤ってしまいましたので、もう無理かもしれません。ノクチの値が上がっているのにも色々理由はあるとおもいますが、まぁ、色々な意味で私の手が今後出ることは無いのだと思います。
まぁ、非常に特殊なレンズですから、目的がないとそこまで使い勝手が良いとは思えませんがあこがれですよね。

ですけど、マンドラーレンズを語るときはノクチ以上のElcan 90mm F1,0という超絶レンズがあります。一番欲しいレンズで間違いないですが、まぁ手に入らなければ生で見ることも今後無いので止めましょう。

ノクチを語るときはそのボケ感に焦点が当たりがちですから、せっかくですので"ボケ"の話をしてみましょうか?

ボケはF値だけではなく、焦点距離も大事です。望遠(焦点距離が長い)であればあるほど良くボケるんです。
この50MMのノクチ0,95はたしかに大口径でまぁ、標準なのにすごくボケるので変わった印象の絵が取れるのですが、別に"ボケ"れば良いのかと言ったらそうではないんですね。
ノクチの良さはその明るさですからね。(明るいということは少し暗い所でもシャッターが切れるというわけですが、絞り開放ですので特殊なイメージの絵意外にはなりえません。)

ボケだけを優先するのであれば望遠の135MMのF2,8も相当 "ボケ"ます。まぁ、ジャスピンこないですけどね。とくに私は眼鏡をかけていますから余計ピントが取りづらいので大変です。
50MMのノクチ、135MMのエルマリート、、、ん〜どっちがボケるでしょうかねぇ〜

そしてボケを綺麗に撮りたいのであれば単焦点のレンズが良いでしょうから、ライカのMはそういった絵が作りやすいかもしれませんね。綺麗な被写体アイソレーションはライカっぽい絵だとおもいます。
言っておりませんでしたが、Mシリーズは単焦点だけですから、ズーム機能はありませんよ。

そんなこんなでこのエルマリートの絞り開放はとんでもなくピント面が薄く(ノクチ以上に薄いかもしれません。ノクチで撮ったことありませんが、、、)そして望遠なので標準レンズに比べ手ぶれも大変です。(とは言ってもたかだか135MMの手ぶれです)
もう一度言います。
まぁ、ピントが合わない。
私の技術的な問題もあるのでしょうし、ただただ目が悪いというのが理由でもあります。
といいうわけで、単純に難しいので使っていておもしろいレンズなのです。

良いお知らせですが、実はその135MMのエルマリートは値段もお手頃なんです。もっとも買いやすいM型レンズの一つなんですね〜(難しいし、重いからでしょう。)
ドイツ趣味のライカユーザーには"カナダ製"にすこしアレルギーがある方がいるのですが、ライツ・カナダにはマンドラーさんもいたわけでして、すばらしいレンズが数々生まれております。
それでもやはり根強いドイツ人気のため少々ビンテージ市場ではカナダ製は安いわけです。
標準レンズを手に入れたら、135MMエルマリートも探してみてください。

来週はもう一本のマンドラーレンズでこのライカのお話を終わりにしたいと思います。