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column

有りか無しかは置いておきましてカメラの話をはじめてしまいました、お世話になっております、をさないです。

正直カメラなんてケータイに付いているもので十分だというのが当たり前になってきている今日、あえてそれに逆行するように機械仕掛けの趣味性の高い物にチャレンジする人もまた多くなってきているようです。それも時代の流れなのでしょう。
時計同様に機械仕掛けのカメラは充電も電池も必要無いのですよ。意外と若い人は知らないかもしれませんね。

さてさて、びっくりすることにM型は1954年のM3から始まり、M8からデジタルになりました。(何年か前に特別なアナログ機が発売されたかな?)

とりあえず記念すべきデジタル初号機であったM8と私のストーリーは前回お話ししたとおりでしたが、私が使うもう一つの愛機であるアナログライカ、M3はどんな物かと言いますと、上でもあげたようにM型のレンジファインダーの始まりにして完成型と言わしめるほどのカメラ界の王道中の王道というようなものでしょうか?(異論は受け付けます。)
きっとカメラ好きだと一度は通りたい道がM3で間違いないでしょう。
私も正直、やっぱりデジタルMのスタートであるM8を買ったのだからMのはじまりであるM3はすぐに欲しくなってしまいましたね。
レンズはあるわけですし、M3は個体も多いですから比較的簡単に店頭でも見つかる道理です。
と、まぁそんな簡単な気持ちでいたのですが、意外や意外、個体差が多すぎて逆にこれという一つにたどり着くまでに時間がかかりました。(結局、けっこう良い金額をぶっこんでしまうのがこのM3でしょうね涙)
最終的に私は1954年製最初の1万台、しかも美品をかったのでちょっとがんばりました。(M3は1954年の初年に一万台製造されております。70万〜71万代のシリアルです。最初の1千台は超稀少です。普通の人では手に入りませんから、探しても無理だと思いますよ。)

M3と簡単に一言で言いましても、その個体差は本当にエゲツないのです。M3はその1954年のシリアルナンバー700000から1966年の1158995まで製造されていましたから、(ライカポケットブック参照)もちろん古い物ですので、そういったコンディションの差もありますし、仕様が先ず違ったりもします。

それでは、ライカポケットブックに書いてあるM3の仕様を少しココに紹介してみましょう。

〜プロトタイプに"ヌール"シリーズがある。4桁の製造番号で最初の0で始まり、各型には微妙な差異がある。最も特徴的外見の違いは、フィルムカウンターが各部の手動セット式である点。1955年、製造番号785891から外部のフレームの切り替えセレクターが加えられ、1957年の製造番号844001からフィルム圧板がガラス製から金属製になる。1957年の854001からシャッタースピードが倍数系列になった。1958年、製造番号915251からフィルムの巻き上げが二回操作から一回操作になった。ドイツ陸軍のためのオリーブグリーン仕上げは、製造番号910501〜910600,1158996〜1159000と1206962〜1206999。四桁の製造番号に星形のマークが付き、ライカビットMPが使用可能なモデルはMPのプロトタイプの可能性がある。先般にわたりネックストラップ金具の形、位置、サイズなど細かな相違がある。1958年、ビューファインダー無いに焦点深度をチェックため距離計像に二つのノッチがつけられた。少数のブラック仕上げがある。〜(ライカポケットブック参照)

もう簡単に"M3"といったところでこの沼の深さです。その上アナログのMは3〜7まであるのですが、その中には1も2もありますし、そもそも数字が付いていないMPやらMDやらもありますから、その中からあなたはあなたにあった一機を見つけることになります。

今、"あ、これ踏み込んだらヤベーやつだ。"と思ったでしょう? 初めから言っているとおり、レンズの沼はもっと深いのです。

同じ名前のレンズでも、外見のデザインが世代によって違うのは当たり前ですし、中身のレンズの構成が違っていたりする事も当たり前のようにあります。時代によって研磨材が違っていたりもしますし、ある時期はその研磨を手でやっているレンズなんていうのもありますから、もう笑うしかありません。
たとえば、前にも出てきましたノクチルックス(F0.95)というライカで一番明るいレンズがあるんですが、ファーストノクチはF1.2ですから性能で言えば俄然安そうです。しかしもちろんファーストの方がとんでもなく高価ですしレアです。手磨きの非球面であったために本数が相当少ないのですね。
そういう仕様が年代と大体の本数まで分かってしまうのがライカのすごさと言いますか、男達を酔狂にさせてしまうのでしょうね〜。ロマンですよね。しかもそういったレンズはまだまだ他にもあるんですから大変です。大概は手に入らないタイプの物です。逆説的に言えば、手に入らないから良いのかもしれませんね笑

ライカ沼の住人_サルト

あ〜この機械的な感じ。いいですよねぇ〜

たとえばこのM3についているのが、沈胴式の初期型ズミクロン、通称 "沈ズミ"。
前回、"プロトタイプズミクロン"と書いたのですが、このズミクロンという名玉はこれまた色々とお話があるわけなんです。

これはズミクロンユーザーの中では有名なお話なのですが、バヨネット式のMマウントの沈胴ズミクロンは1954のM3と同時期に発売され、1957年の4年間にわたり製造されるのですが(52702本、固定鏡胴は56年からの製造)、そうなりますと、正式に1954年から発表されたバヨネット式のズミクロンはシリアルナンバーが確実に110万番以降になっているはずなのです。
ところが、110万番以前のバヨネット型の沈ズミがシリアルナンバーで言えば1950年以降、ちょこちょこと作られているようで、それらがアンダーミリオンだの、プロトタイプだの、研磨剤にトリウムが使われていたために放射線(レディオアクティブ)ズミクロンだのと色々語られている訳であります。
詳しく知りたい方は調べてみてくださいね。初期ズミクロンだけでもけっこう調べがいがありますよ。

スクリューマウントの沈胴タイプ50mmズミタール(F2)がそのままモデルになっていまして、そのレンズ自体は1939年から1955年まで作られていますから(M3が出た後はほとんど作られていないのですが、雀の涙ほどには作られていた模様です。)、このレンズをバヨネット式にしていく課程の仕様の物が珍品としてあり、それをプロトタイプのズミクロンと呼ぶのが本来は良いのかもしれませんが、110万以前はずべてプロトタイプと呼んでも間違いないとは思います。(ただその中でも個体差があるので、それぞれ違った呼び方をしているようですが)
一応、ズミタールとズミクロンはレンズ設計が異なっています。
初期ズミクロンは"空気レンズ"と呼ばれる特殊な仕様でした。

私的には1954年製の初期型M3には初期型ズミクロンが一番硬派であると思い、ずっとM3には沈ズミです。(初期マーロン・ブランドにはやっぱり501に白Tみたいなものです。)
ちなみに私のズミクロンは1952年製。どうやらライカ側は53年には研磨剤にトリウムの仕様を止めたらしく、もしかしたらレディオアクティブズミクロンかもしれません。
以前に日本ではガイガーカウンターがちょっと話題になり、私の友達も所有していたので、私のズミを調べたのですがけっこう反応したんですよね。黄色の変色もありますし気になったのですが、まぁ、そういったガイガーカウンターがどこまで精度が高いのかわかりませんし、どうでしょうかね。
変色が問題だったのですが、まことしやかにトリウムで磨かれたレンズは描写が良いとか、解像度が高いだとか、色々な噂話も後を絶ちません。
二世代目のズミクロンが当時のアサヒカメラの調査でとんでもない記録を作ったという伝説もズミクロンをズミクロンたらしめているのですが、空気レンズのファーストズミの方が解像度が高く、それ以前のトリウムレンズはそれ以上だとか・・・。
まぁ、完全に都市伝説的なお話です。しかし、それがズミクロンというレンズなのですね。

今の最新の50mmズミクロンはアポクロマート・ズミクロン・アスフェリカルなんていうライトノベルの主人公みたいな名前の物もあります。
いや、ライトノベルの主人公が異世界召喚された召喚先の国の城主の名前っぽいですかね?
色々な研究の結果、数字的に現在世界最高の標準レンズと言われています。さすがは城主です。
超贅沢仕様で50mmのF2という普通のレンズで80万超えてきますからね。とんでもありません。
ライカ自体もズミクロンに愛着があるのが伝わってきます。

M9以降の新型デジタルMに50mmアポズミで普通の写真を撮る贅沢を堪能したいものですけども、まぁ、残念ですがテーラーでは異世界召喚されない限り無理ですね。貴族の遊び以外の何物でもないです。
そのスペックで写真展に応募しても、審査員に"貴族かよ!"ってつっこまれて終わるパターンです。
本当は貴族っぽい名前なのはレンズのみで、それを使っている本人は普通の小金持ちですというパターンです。
一番審査員がおもしろく思わないパターンでもあります。

しかし沈ズミのおもしろい所の一つにこんな物もあります。

ライカ沼の住人_サルト

Somkyと呼ばれる、こんなアタッチメントがあるのですが、これはいったいなんでしょう?



小休止。。。。



これは沈胴50MMのエルマー、そして沈ズミに使用できる、接写を可能にするアタッチメントです。 

レンジファインダーは基本接写が出来ません。レンズによって寄れても50cm位まででしょうか?基本1M以内は不可能といった感覚ですので、基本ライカのMで接写は出来ません。なので、ラテアートやランチをインスタグラムでアップするためにライカのMを使いたいと思っている人は残念ながらあきらめた方が良いと思います。iPhoneのカメラじゃ役不足ですか?
でしたら、キヤノンの5Dマーク4とかどうでしょう?きっと本物を知るあなたでも満足のいくインスタグラムライフが遅れると思いますよ。
それでもやはり満足がいかないのであれば、ハッセルのX1Dでしょうか?
ハッセルでカフェラテです。ラテアート職人も本望ですよ。そこまでしてくれれば。といいますか、ハッセルって接写出来るのでしょうかね?
まぁ、とりわけこのアタッチメントがあれば1M以内からけっこう寄ってシャッターが切れますので、普段とはひと味違った絵が作れます。

ライカ沼の住人_サルト

こういった本がありますから、色々なアクセサリー等は本を参考にしてみてください。

ライカ沼の住人_サルト
ライカ沼の住人_サルト

接写アタッチメントもこんな感じになっております。

ボディとレンズで写真は撮れるようになるのですが、やはり色々なアクセサリーも必要になります。

私は基本純正で揃えたい派ですが、そうは問屋が卸さない場合が多々あります。そういった場合はしかたがありません。(NDフィルターは特に純正は見つけにくいかもしれません。多分ほとんど作ってこなかったのだと思います。)