SARTO

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column

新しい生活に胸を躍らせている人達も居るかもしれません、時は4月となりまして、春の麗らかな日々に刻む足音のテンポもいささか速まっているかもしれません。
会社の親父達も新しい女性社員達の醸し出す、何とも言えぬさわやかな香りに "いったい昨晩何を食えばこんな香りを醸すのだろうか?"と疑問をもっているかもしれません。
私はチキンとニンニクをしこたま食った日の翌日のオナラを嗅ぐと、きっと地獄のトイレはこんな匂いなんだろうなぁ〜っと思わずにはいれません。(雰囲気はロダンの"地獄の門"を参照ください。無論、オナラを嗅いだときの自分は"考える人"のようになっております。臭いと共に下にこう、地獄が広がっていくような感じです。)
お世話になっております、をさないです。

皆様、前回のSRCでは攻殻について書かせてもらいましたが、すでに劇場へは足を運びになられたでしょうか?
原稿がアップされてから、読み返したところ、とんでも無い馬鹿げた間違いをしていて、自分で笑ってしまったのですが、気づかれた方もいるのではないでしょうか?
SACの監督は"神山健治"さんです。間違っても、"神谷"さんではありません(笑)。
間違えないようにウィキでダブルチェックした上で、しかも山と谷を間違えている始末です。
どれだけ私の文章が右脳メインで書かれているのかが分かると思います。かっこいい良い方をすれば右脳型ライターとでもいいましょうか、名前を想像したら、そのイメージが浮かんできて、そして"谷"と打ち込んでいたのでしょう。非常に近いですよね。イメージと致しましては。惜しいです。
もしくはゲス川谷から引っ張られたのでしょうか?そしたら、本当にかれは罪な男ですよ、本当に。

と、まぁ、そんなこんなで私の頭も春まっただ中と言った感じですが、皆様はどのようにお過ごしでしょうか?
このSRCでは世界のファッションから軽く一周半くらい遅れをとっていると思いますから、寧ろ早いのではと錯覚することもあるほどです。本当は2015〜16年の冬にやる予定だったオーヴァーコートの件。気づけば2017〜18年の冬のオーヴァーコートの話にすり替えようとしておりますから、皆様お気をつけください。
要はこの前の続きをする訳ですが、また飽きてきたら何か適当に挟み込んでいく予定ですので、心臓の弱い方はある程度準備しておいてください。

それでは今日のコートです。

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チャコールグレーのシンプルなオーヴァーコート。ブランドも年代も不明なこのコート。非常に丁寧なハンドテーラードで仕立てられた上等な一着です。

ジャケットやコートなんかについて語られるときは猫も杓子も"仕立てが良い"という魔法の言葉に頼られてしまうのですが、一般読者または一般消費者の皆様には何が何だか分からないお話だとおもいます。心配しないでください、言っている人の80%も分からないでとりあえず"仕立てが良い"と言っているのですから。
言っておけばある程度の体裁は保てるという言葉の一つです。皆様もそういった類のボキャブラリーを増やすと人生楽になると思います。
特に同窓会の一次会から二次会のカラオケに行く道程では相当肩で風を切って歩けること請け合いです。
(ちなみに、海外に住んでいて良いところの一つは、微塵も同窓会の誘いが無くとも、"海外に住んでるからみんな気を遣ってくれている"と自分に言い聞かせることが出来ることです。
外国住みの人で同窓会や友達の結婚式に参加できないのが海外に出ることの辛い所かなぁ〜などと言っている人は100%嘘つきです。インビテーションなんか100%届いていません。)

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正直言ってしまいますと、こういった物は非常にデイティングが難しいです。間違いなくイギリスのビスポークテーラード物ですから、この類のボタンと雰囲気から言えば古くて60年代の後半といった感じですけど、状態は抜群に良いですので、ブランドタグがついていて80年代と表記があれば、それはそれで納得できてしまえます。
格好いい言い方をしますと"ポストモダン"ってところでしょうか。
この辺りの当たり障りのないハンドテーラードコートのデイティングはタグが無ければ非常に困難を極めます。ですので、我々もおおざっぱに"ポストモダンな感じだね。"と言うことにしてしまえば、良いのだと思います。
これも、ある一定の体裁が保てるボキャブラリーの一つでしょうか?
ちょっと新しめのビンテージクローズなんかを見ましたら乱発しちゃってください。
友達と顔を合わせば開口一番 、"今日はあれだね、ポストモダンな感じだね"、これだけでOKです。

後は何か音楽が聞こえたら、"プログレッシブ"、と"アルタナティブ"、アートを見たら"アヴァンギャルド"、そこら辺においてある物は"アールデコ"、飛行機見たら"
エミレーツ" と適当に言っておけば政令指定都市以外であればあなたは無敵でしょう。

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すみません、明度を上げなければ全然ハンドスティッチが確認できないかもしれません。
非常に丁寧にびっしりとハンドスティッチで仕上げられております。

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今度はぶれていますね。ちなみに私、趣味は写真です、と言ってしまう類の人間です。これでは写真関係の仕事が舞い込んでくることは無いでしょうね。
手で仕上げられてるパッチポケットです。
写真はぶれていてもそれが判りますよね、それは偏に私の写真の技術の高さなのかもしれません。

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フラップ裏にでもハンドスティッチが見て取れますね。

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そんなに短いコートではないのですが、非常に短いベントです。ここまで短いベントはそう見ることはないと思います。

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ここら辺のライニングの処理も非常に綺麗ですよね。
スリーブライニングは無地の共地が使われております。この辺は少しばかしポストモダンな香りがしますが皆様にも届いているでしょうか?

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この辺のトリミングも非常に綺麗ですし、状態も良いですね。
ビンテージ物はこの辺の状態の悪い物が多いです。目にもつきやすいところですし、間違いなくチェックする所でしょう。

まぁライニングで言えば、オーヴァーコートのアームピットにスウェットマークがあるものはほとんど無いでしょうから、バックネック、袖口裏、それとヘムの辺りは基本摩耗が激しい箇所になりますから、ビンテージ物の購入の際にはその辺の状態はチェックを入れるに越した事はないでしょう。

もちろん、皆様がお持ちの大事なコートも同様です。その辺りをある程度ケアして着てあげるとコートの寿命は延びるというわけです。

女性でSRCを読んでくれている人は少ないかもしれませんが(ゼロでも全然私は驚きませんよ。)、デートする男性のコートのこの辺りはチェックを入れるのも手かもしれませんね。
ちょっと小綺麗に見える男性でもこの辺りが非常に黒ずんでいますと性格はけっこうずぼらなのね、と言うわけです。
スエットにキャメルのチェスターなんかを羽織ってしまう男性のコートには特にチェックした方が良いでしょうね。
キャメルと言うよりインドの野良犬みたいになっていますから、きっと。

まぁ、女性にしてみれば、男性のコートの首裏がヨハネスブルグの路地裏のような色になっていても、その男性が話をよく聞いてくれるセックス上手な人であればそれで良いわけですから、モテるための優先順位にコートは関係ないとは思います、結局。